第22話

謎の連休が終了し、今日から普通に仕事に出勤することになった。連休中ほぼ家から…いや、寝室から出ていないので、陽の光を久しぶりに浴びてあまりの眩しさに目がくらむ。





─…海ちゃん、えっちぃだったなぁ、、




なんて、ここ数日間の海吏との交わりを思い出し、早朝にも関わらずいやらしいやり取りに脳内が支配される。






"束縛ごっこ"という名のご褒美、あれ…考えた人ってどんな人かな?動けない私に意地悪なことをたくさんしてくる時の海吏サマの表情はゾクゾクするほどに美しい。






大好き…なんて言葉では足りない。あぁ…早く海ちゃんに会いたい。仕事なんてこの世から無くなればいいのに。






目の前に到着した電車に乗り込んで、1人海吏のことを思った。






そもそも─…今でこそ私に執着しているような素振りをみせる海吏だが、元はあんな人では無かった。






彼はどちらかと言うと…女性関係がダラしなくて、会う度に別の女性を連れて歩いているような…そんな人。私との結婚を拒否することは無かったけど、私を好きだと言ってくれることも無かった。






元々はそんな─…冷酷な人だったんだ。

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