第6話

「おーい、ヒカリ〜!こっち手伝って〜」





高校中退の人間を雇ってくれるところなんて限られている







その中でも私は…身体を鍛える意味も込めて、現場仕事で働き、日々泥や汗にまみれて生きていた







もちろん─…男の子、として。






「ヒカリ、お前ほんと力ねぇな!女みてぇにヒョロヒョロして、マジで"もやし"!」




「チビだしなぁ〜…やる気だけは人一倍!って感じ」




「けど、顔が可愛くて憎めねーんだよ。お前アイドルとか目指せば?こんな泥くさいとこ居なくても、そっちで食っていけるだろ」







タバコ臭い男たちの中で、一人オレンジジュースを飲む






『いーんだよ、俺は。少しでも筋肉つけて、もっと鍛えたいし…強くなりたいんだ』






シノの役に立ちたい





シノの足手まといにはなりたくない

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