こんにちは、ゴブリンです。現代を生きるゴブリンの存在進化

水瀬 若葉

第1話 壊れたる日常

 青い空、広い平原、私はそれを視界に入れている。

 生まれながらにして知性のあるゴブリンは珍しい、特にメスなんて希少種と言われるほど珍しい。

 私はゴブリンの村で生まれて………追放された。


【モンスター説明:ゴブリン】

説明;ゴブリンとは、亜人とも称され大半は森で暮らすモンスターの一種、ゴブリンは生物としては珍しく、種族にメスを必要としていない。それはゴブリンの精力が強いがために、多種族と交配して自分達の種族を増やす事ができるためである。この種族としての性質故に、力の弱いゴブリンのメスは村を追放されて他のモンスターの餌食になることが殆どである。



 私は一匹でも何とか生活はできている。それは知性があるからだ、果物を食べて水分や栄養を摂り、罠を仕掛けて獣を狩る。そんな工夫の積み重ねで、私は生活している。

 ゴブリンは基本的に昼夜の観念が曖昧だ、私は基本的に夜になることにしているのだけど、寝る際は他の生物が襲ってきにくい所で身を縮めて暮らしている。

 夜にならないうちに罠を仕掛ける、今日は12個も罠を設置した。数日すればご飯に変化してくれると思う。


 朝起きて、罠を見て、果物をとり、食べて、罠を仕掛けて、罠を見て、食べて、寝る。そんな日常をここ三ヶ月続けている。この生活は意外にも安定していて、私一人がここで暮らせると言うのを証明するのには十分な時間だった。



 いつもの様に生活していると、突然それは起こった、丸い楕円状の奥行きの見えない壁の様なものが私を飲み込んだのだ。








これが始まりだった———————

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