10: 車窓

第18話

帰宅時、夕方のホームに滑り込んでくる列車はそこが終着駅となり、再び折り返し運転となる。終点に着いた乗客がダーっと降り、並んで待っていた乗客がそのままダーっとなだれ込むのである。これが特急なんかだと出入り口に「ただいま清掃中」の看板が置かれ、しばらく待つことになるが車内がちゃんと初期状態に戻される。当然のこと並の通勤電車にこれはない。



 別に車内がゴミで散らかっているということはないので問題ないが、時として不満に思うことがある。それは夕方という時間帯から西日をあびて到着した列車ゆえ、片側ことごとく閉められたウィンドウシェードである。(つづく→)

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