元殺し屋の相談バー

@I-want-to-be-a-singer

第1話 日常とは

日常。それは私の平凡な1日を指すのだろうか。私の住む街は、驚くほど何も無い。時間なんて起きないし、なんなら過去新聞に取り上げられたことすらない。今日もいつもの道を歩きながらそんなことを考えていた。だけど、私には“隠し事”がある。それは…

「あ…。」

人が倒れてる。見たことない人だ。エメラルドグリーンの綺麗な髪に、赤い血がついている。黒い執事服をきており、顔は見えない。高校生?私と同じくらいだろうか。でも私は、興味があったので声をかけてみた。いや、声をかけてしまった。

「見つけた」

顔をあげたその人は、中性的な顔立ちで、わりかし整っており、驚いた顔をして、小さく何かを呟いた。

「大丈夫ですか?救急車呼びます!?」

そういうと、その子は我に返ったのか急に慌てているのか恐れているのかそんな顔をして、走ってどこかへ行ってしまった。追いかけようとしたが、あの子が早すぎて、無理だった。まじか、私もかけっこじゃ負けたことないのに!(いつの話やねん!)

ここからかな、日常が壊れていくのは。

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