第39話 食後の…… その1

 それから、お風呂や客室でゆっくりしているうちに夕食時になった。テーブルには、和食のコースが給仕され、豪勢な料理が並んだ。


 先付けに吸い物。お造り。かに刺し。鍋にステーキ、デザートの甘味……。


 食べ盛りの思春期男女も大満足だという豪華な料理、料理、料理。俺たちはわいわいと舌つづみを打ってそれを平らげ、お腹をさすりながら座椅子に背を大きくあずけた。


「くったくった」

「食べた食べた」

「いただきましたね」

「お腹イッパイ!」

「お義兄さまのお口にあったようで、よろしかったです」


 各々、言いたいことを言いながら、伸びをしたり横になったり。


「いつもは学園やら家庭やらなので、ゆっくりするのっていいですね」

「家事とか分担制だけど、手慣れた澪や沙夜ちゃんに負担かけてるから、すまないとは思ってる」

「アタシだってやろうとしてるんだけど、澪センパイがちゃっちゃってすませちゃうから!」

「私は逆に女の喜びを感じていますよ、お義兄さま」


 みんな口は滑らかなんだが、おいしくてつい食べ過ぎたようで、椅子から動こうという者はいない。


 そのうち、十分、二十分と時間が過ぎ……。


「お茶をいれますね」


 澪がまず最初に動きを見せ。


「アタシ、ちょっとコーラ買ってくる!」


 サリーも動き出し。やがて各々、腹もこなれてきたようで、俺がお茶を飲んで一休みしていると……。


「晴斗さま。お腹も膨れたことですしそろそろ……」


 隣で俺と同じようにお茶を飲んでいた澪が、なにやらほんのりとした顔で、なでた声を向けてきた。


 その澪の声音で、客間にたむろしていた俺たち五人の雰囲気が、がぜん、妖しくなる。その澪は、上目遣いで物欲しそうな目。言い切らない物言いながら、澪の意図するところははっきりとわかった。


「ヤタ! お楽しみターイム!」

「じつは、私も待ってた」

「お義兄さま。お慕い申し上げております」


 サリーたちも澪とともに、俺に近づいてきた。自然な流れでまず澪と軽いキスを交わし、そのあとに、サリー、ナナミ、沙夜ちゃんと、順に口づけが続く。


「晴斗さま。食事のあとは私を存分に楽しんでください。私も、晴斗さまをいただかせていただきます」


 澪が、俺の前で、その浴衣をするりと落とした。下着を着ていなかった澪の、その肉感のある女性のカラダがあらわになる。澪の後ろのサリーたちも、服を脱ぎ捨てた。


「晴斗さま……」

「晴斗……」

「晴斗センパイ」

「お義兄さま」


 澪たちが、俺に絡みついてきて、四人と口を吸い合った。カラダを舐め合い、互いの興奮を高めていく。


 そして、俺も澪たちももうこれ以上我慢できない……となったとき、四人がみな後ろを向いてお尻を突き出してきた。


 四つきれいにならぶ、桃の果肉。その淫猥な体勢のまま、欲しくて欲しくてたまらないという渇望の表情で俺を振り返ってくる澪たち。


「晴斗さま……。私に……」

「アタシ、もう……」

「晴斗。お願い」

「お義兄さま。お情けを……」


 俺の中のケモノが咆哮した。誰に入れようと俺の好き勝手で自由自在。みんな、俺の思うがままだ。どのみち、全員とするつもりなのにかわりはない。じゃあまずは一番大きなお尻で誘っている澪を存分に鳴かせて……と、俺は覆いかぶさったのだった。

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