第22話 鍵を奪われる

交換日記が順調に進んでいた

お互いに好きなことを書いている


ある日のこと、母が日記を読んでいるではないか!

やはり、ランドセルの中でおしゃれなノートは異彩を放っていた


『ちょっと!なにしてるのー!』

私は恥ずかしい気持ちと怒りでノートを取り上げた


『親に見られて困るようなことをするのが悪いんでしょう?』


はい?

今であれば、プライバシーの侵害だと思うが


この母には通じない

なんでも自分が把握していないと気が済まないのか

頭がいかれていると思った


そして、無理やり机の鍵、部屋の鍵を取り上げられた

『返して!』と何度もいったが

『親の権利だ!お前が悪い子にならないようにだ』と言い放った


心配しなくていいよ、私はあなたのような不良になったりはしないからと思った

私は無力さを感じた、そして友達に申し訳なかった


でも、友達には関係ないので黙って交換日記を続けていた

おそらく、私がいないときに盗み見し続けていたであろう


もう鍵を奪われてしまったから

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