第8話

『─……なに、シてるの?』



「なにって、充電。」





───どゆこと?





「美羽の頬、冷たいね。」



『……3時間並んだからね。』



「そんな薄着して出てくるからだろ」



『……副社長の奥さんは?大丈夫なの?』



「あぁ…チーズケーキ無しでも仲直りしてた」



『………は?!何それ?!私の3時間をかえ、』




「──…ありがとう、美羽。」






いま、それ言うのはズルくない?






頬から手を離した楓は、そっと私の頭を撫でる





「美羽が来てくれて、良かった」




『ケーキ、要らなかったのに?』




「俺が、充電出来たから。この後も頑張れる」




『っは…はあ?!何それっ、全然嬉しくない!人のことパシっといて、そんな言葉で私の機嫌が直るなんて思わないでよねっ!私は副社長の奥様とは違うんだからっ、もー知らないっ!』




「──顔、真っ赤。素直に嬉しいって言えないところが美羽らしくて、好きだよ。」





好き…なんて、外で言わないでっ、、

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