第14話

不覚にも見惚れてしまっていると、吉野の綺麗な顔がどんどん近づいて来ていることに気付く




逃れようと顔を背けようとするも、吉野の手によって頭を固定され阻止されてしまった






『ちょっと、あんた何!?…ヤメてっ!!!お願いだからっ』





無表情の吉野にビビり始めたあたしは、半泣きになりながらイヤイヤっと頭を振って拒否を続ける





吉野はその様子をしばらく見ていたかと思うと、急にあたしの腕を引いて起き上がらせた





「お前、柏木 紗綾…だろ?」





突然そう問われて、思わず目を見開く





ーーー…名前、フルネームで知られてる





もうこれは、学校で公開処刑にされること間違いない





『そうだけど、なに…?』





押し倒されたことを思い出して、少しイラついてきたので軽く睨みつけて言い返した

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