第48話
「……好感度が1、プラスされました」
「……は?」
「優しいですね。私のために忠告してくれるなんて、新次郎さんはいい人です」
「幸せな頭してんな?俺はお前を助けないって言ってんだよ。馬鹿かよ」
「本当に悪い人なら、最初から”助けない”なんて言わないと思う。いざという時がきて初めて裏切る人の方が悪人だと…私はそう思う。」
だから、新次郎は悪人じゃないね?
っと言って笑って見せれば…彼は少しだけ目を見開いて瞳を揺らした。
「……物は言いようだな。俺はお前が思うような人間じゃない。目の前で人が死んでも助けようとは思わない…そんな、ゴミクズみたいな人間だ」
手に持っていた私の家宝のジャケットをそっと私に手渡すと─…
「後払いってことにしてやるよ。きっちり五万支払えよ?あ…これ、若頭には内緒だから」
なんだかんだ私からお金を取ることなく、物だけを置いて出ていくあたり─…やっぱり新次郎はいい人だと私の中で認識された。
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