第33話




(着いた。ーーーって空いてる?)




でも龍也はまだ来てないみたいだ。


それもそうか。

龍也のいる3階の教室からより

私がいた非常階段の方がはるかに近い。




今にも張り裂けそうな心臓。




『ガチャ。』『カチャリ。』




龍也が来たーーー。




鍵閉めるんだ。そりゃ閉めるか。



(ごめんりなさん。待った?)



息を切らして申し訳なさそうに言う龍也。




(いや。さっき来たとこ。)









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