第4話 悪魔

――――――夜の公園。屋根の下にテーブルとベンチ。


夜風に当たりながらコンビニで買った缶チューハイを飲んでいると、誰かが隣に座って僕の飲んでる最中の缶に口をつけて飲み干した。



「…ったく、お前な。。やめろよ。体いじめんの。」

「別にいいでしょ?あたしになんかあったらあんたがまた戻してくれる。それともなに?もう戻す気ない?」


僕は酔いもあって、その人の首を片手で絞めた。


「……。」

「……。」


その人は僕の目を見て微笑んだ。


「……くだらねぇ事言ってんじゃねーよ。」


低い声で吐き捨てて乱暴に手を離すと、その人は冷静に僕の目を見て、咳込むことも無く立ち上がって僕を包み込んだ。



「…咲にも同じ事してるの?」

「するわけねーだろ。」

「やっぱりは別格?」

「…泣いて逃げてくだけ。」

「あたしは逃げないとでも?」

「…かいかぶってるとでも?」


「あんたはじゃない。」


僕はその一言でせきを切ったように涙が溢れ出した。



咲は僕の4つ上。

元々優香の代替品だった。

けど気づいたらこんな僕の事を心の底から支えて愛してくれていた。

だから僕もいつの間にかその優しさや強さに惹かれてのめり込んでいた。なくてはならない人になっていた。



反面、優香は僕の十個上で元々は凄く自己中心的な人。でも僕といる中で、手を焼き心を砕き、命をかけて付き合ってくれた。でも体が弱く一度この世界で命を無くしている。

でも僕がイタズラに優香と優香の母さんの命を吹き返して今に至る。





でもね、分かってる。

一番この世界で自己中心的で、わがまま放題してる。

そして…たどり着いた答えは。。。

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