12P

「そろそろ出るか」


時計を見ると22時だった。


2時間程いたのか。


会計も支払うと言ったけど、断られた。


初めて見たけど、ブラックカードで払ってた(笑)


「鈴。家まで送る」


「え!?そんな悪いです。2駅程ですし大丈夫ですよ」


「いいから。もう車も来ている」


エレベーターで下まで一緒におりたら、1台の車が止まっていた。


車のドアの所には、黒いスーツ来た人が1人立っていて、四條さんが車に近づくと、ドアを開けた。


四條さんは車に乗り込んだ。


「鈴。早く乗れ」


ほ、本当にいいのかな?


「どうぞ」


ドアを開けた人が、中へとした。


もう、断れないよね。


「すみません。お願いします」


諦め、車に乗った。


乗ると運転席には人が座っていて、ドアを開けてくれた人は私が乗ったのを確認し、ドアを閉めて助手席に座った。


「お家はどちらですか?」


運転席の人が聞いてきたので、アパート名を伝えた。


車の中では、特に話すことなかった。


「あ、あのアパートです」


「かしこまりました」


車はアパートの前に止まった。


「四條さん、今日はありがとうございました。ご馳走様でした」

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