第47話

「……えれな、起きろ」



翔汰の声で目が覚める



電車の中………



もうすぐ駅に着くみたい



私、途中で寝ちゃったんだ




「寝ちゃってごめん!」



私がそう言うと、翔汰は優しく微笑んで



「疲れてんだろ?久しぶりに寝顔見れたから許す」



さらっとそんなことを言う



なんだか今日は優しいな……



嬉しいはずなのにどうせからかわれているだけと思ってしまう




「もう!からかわないで」



電車から降りて私が歩いて行こうとすると、



「からかってないから」



翔汰が手を繋いできた




「はぐれたら困るだろ?」



年下のくせに私を子供扱いする




「もう、仕方ないから繋いであげるよ」



フリでもないのに手を繋いでくるなんて



嬉しいけど、期待なんかしちゃいけないと思って何とか気を持ち直す



私たちは歩いて遊園地に向かった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る