第30話

「俺と付き合って」




大地からの言葉が頭をぐるぐる回る



……信じられない



そんな風に思っていたなんて気付かなかった




「俺、中学の頃からずっとえれなが好きだった」



「付き合ってるフリとかじゃなくて俺と付き合って」



大地の真っ直ぐとした気持ち




でも、私は翔汰のことが………



けど翔汰とは幼なじみでいなきゃいけない



だからって大地と付き合えるの?




私は頭の中が整理できなくて困っていると、



「おーい、えれな」



翔汰の声が聞こえた



教室の入り口に立ってこっちを見ている




「返事は急がないから、考えておいて」



翔汰に気付いた大地は私の耳元で囁いた後、



「また明日な」



そう言って普通に送り出してくれた

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