第四章

天使 恋音SIDE

第43話

順調に育つ赤ちゃん。

いつも以上に優しくなった陽紀。


最期がゆっくりと近づく中、わたしは毎日幸せを噛み締めていた。



今は九ヶ月。そろそろ会える赤ちゃん。

わたしの命はあと、半年。



2人で病院に行ったある日。


「赤ちゃんの性別教えたっけ?」

「まだだよ。」

「言う?」

「「うん」」

ハルと声がハモった。目があって微笑み合う。

ハルがわたしの手を少し強く握った。それを握り返す。


緊張して少しだけ体が熱くなり汗がでる。


「女の子だよ。」


「本当ですか?」


興奮するハル。

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