第28話

それでも。

自分勝手でいい。

最低でいい。

自己満足でもわがままでも。

あと少しだけだから。


ハルと夢をみたい。


神様?

許してくれませんか?




ただ夢中で何度もうなずいていた。

涙は止まらなかった。


「恋音!愛してる。まえはこんな夢も見れなかったな。…約束しただろ。ずっと一緒にいる。」


ハルの言葉が嬉しかった。そして、痛かった…



涙が邪魔をする。

前もよく見えなくて声もうまくでない。

でもね…


「ハル…よろしくお願いします。」


ちゃんと言いたかった。


「恋音!」


ハルはわたしを抱き上げた。


「え?え?ハル?」


「式を挙げるぞ!」

「いまから!?!?」

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