第40話

あまりに自然に、綺麗に笑うから


思わず目を逸らした。


「志弐、久しぶりじゃないか。

今日は綺麗なお嬢さんと一緒だな」


カウンターにいたおじさんが


コーヒーを運んできてくれた。


「ああ、じいさん元気にしてたか?」


「してたとも、まぁゆっくりしていきなさい」


ふわりと笑う優しそうな人。


志弐の顔馴染みの人なのかな?


「ああ、気になった?

俺のじいさん。50年以上もここで喫茶店してんだよ」

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