第19話

「我慢すんなよ、

苦手なんだろ?ちゃんと言えよ」


海歟さんは、煙草を揉み消す。


「す、すいません、」


わたしは頭を、ポンポンされた。


「千歳が望むなら、

高い酒、頼んでやってもいい」


「え?

そんな、大丈夫です 」


海歟さんって不思議な人だ。


「同伴やアフターしてやってもいい」


なんで、

そんなにわたしに貢いでくれるみたいな発言するんだろう?


「わたし、こうゆう所で働くの初めてで、」


「前は何してた?」


「パン屋で、働いてました」


「…そうか、

借金あるんだろ?」


なんで知ってるんだろう、


「え、なんで知って、」


「お前の借金、全部返してやってもいい、

そのかわり、俺と一緒にいろ」


「 ?」


「嫌か?」


嫌っていうか、

え?お客様にお金返してもらうって?


なになに?

頭がついていかない、


「要は、俺と結婚しろ、」


高山 千歳 21歳 、

人生初のプロポーズを受けました 。

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