第15話

家には借金取りがひっきりなしに訪れる。


毎日怖くて、怖くて、

わたしも、死にたいと思った。


でも、死んだら両親や兄と同じ道を

歩むことになる。


わたしは自分の道を歩みたいと思った。


「高山さーん?いるんだろ!?

開けろやっ!!」


わたしは意を決して、扉を開ける。


「あ?嬢ちゃんしかいねぇの?

どーしやす兄貴、」


「あー、海外にでも売り飛ばすか?」


「ギャハハ!そりゃタチが悪いですよ」


怖かった。

どこに連れていかれるのか。


「でも、嬢ちゃん綺麗な顔してんなァー、

吉良組に頼むか、」


「吉良ですか!?兄貴、吉良はやべぇっすよ、

血も涙もありませんからねぇ、」


吉良組 ー、

ヤクザの組なのはわかった。


「よーし、嬢ちゃん車乗りなァ、」

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