第14話

高山 千歳 ( 21 )


自分で言うのもアレだが、

すごく不幸な女だ。


両親は町の鉄工場を切り盛りしていた。

一般家庭に比べたら、


贅沢な暮らしをしていた。


大きい家とかではなかったけど、

両親は仲が良く優しかった。


わたしの一つ上の兄も成績優秀で、

優しくて自慢の兄だった。





でもーー、






ある日全てが崩れた。





「あなたふざけないで!!

借金ってどうゆうことよ!!」


父が借金をしていた。

約5000万の借金は、わたしたち家族を

崩壊へと誘った。



鉄工場はあえなく手放すことになり、

両親は、2人そろって自殺してしまった。


私と兄は、5000万円の借金を

背負っていかなければならなくなった。


しかし、兄は ーー 、

両親のお葬式の後、


バイクでガードレールに突っ込み、

儚く散った。

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