第12話

屋敷に戻り、

若は上機嫌に花を生けている。


華道が昔からお得意だ。


部屋は本当に綺麗に花が生けてある。


この若を見ると、

誰もが惚れると思う。


ニャー 、


屋敷で飼われているチロルという

ロシアンブルー 。


俺の足元をグルグルしている。


可愛い 、、、


「朔夜、」


若の部屋の障子の向こうから、

声が聞こえる。


「次はいつ暇だ、」


「そうですねー、

明後日の夕方からは予定がありません」


「そうか、」







その日の夕方、

若は、貢に行きましたとさ 。

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