始 ( 海歟 Side )

第1話

「 ーーHyacinth 、」


「はい?」


この男は俺の言った事が通じてないらしい 。


「ヒ、ヒヤ なんとかって食べ物ですか?」


たしかに、男が花の名前について


詳しい筈がない 。


「花だ 、 」


「わ、若 、 あまりにも発音が良すぎて、

聞き取れませんでした 」


「あ?

てめぇの耳が悪りぃだけだろうが」


鋭い眼光で、ソイツを睨む 。


「若、そこらへんで勘弁してやって下さい 」


襖を開け、こちらに入ってくる男 。


「朔夜、こいつが言ったんだぞ、

何でも致しますって」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る