第38話

だけど、大きな会社の会長さんともなれば、普通の人とはやっぱり考え方が違うんだね。

私が柊司さんと結婚出来たのが、まさかお父さんの運の良さのおかげだったとは、びっくりだよ。




「あ、そういえば、今日、妹さんはどうしたの?」


「え?あ…あぁ、なんか友達と会う約束をしてたとかで…」


「そうなんだ。結婚式の後も会えなかったし、今日は会えるかと楽しみにしてたんだけどね。」


「あ、すみません。」


妹のことまで気にしてくれてるとは、ありがたいね。

中身はわからないけど、お土産も買って来てくれてたし。




「君は、妹さんとは仲は良いの?」


「はい、良いですよ。

妹とは6つ離れてるんですけど、妹の方がしっかりしてて…私は助けられてばかりなんです。」


「へぇ、うらやましいな。

僕は一応、三人兄弟だけど、ずっと一人っきりで育って来たからね。

兄弟はいないのも同然だったから、兄弟がどんなものなのか、よくわからないんだ。」


そうだよねぇ…

そういう状況だと、寂しいっちゃあ寂しいよね。

一生、そのままなのかな?

いつか、和解出来る日が来れば良いけど、難しいのかなぁ…?

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