出会い
じゃがいもとの遭遇。
第1話
その日は暑い1日で。
真夏日なんてモンじゃなく酷暑日。
何処かの盆地で最高気温が40℃を上回ったとか。夜になっても気温は27℃を下回らない。一日中エアコンはフル稼働。
温暖化は困るけど停めたら死んじゃう!
「ユーリちゃん。また明日ね。」
「はい。よろしくお願いします。」
車から降りた私は最近付いたマネージャーさんに頭を下げた。
スタートは読モだったけど、
そこら辺の男より凛々しいと言われた顔は長い髪とあいまって中性的な雰囲気。
モデル事務所の目にとまり高校生ながら売れっ子の名前の端に名を連ねる様になってきた。お陰で中々の収入になる。
母子家庭の私にとったら生活を安定させる命綱だ。
生まれたばかりの私と母を僅かな手切れ金で捨てた父親は憎しみの対象でしかないけど、読者受けのいいこの顔が父親譲りだと思えばまたそれも複雑な感じなんだ。
「背だって無駄に伸びたしなぁ…。」
169センチなんて女の子じゃ高い方だし、かと言って世界で活躍するモデルとしては中途半端な高さ。 声もハスキーだし。
男の子より女の子にモテるんだよね私。
「どうせならママに似て小柄で可愛らしい姿が良かった…」
ふとアパートの前で建物の隙間から覗く空を見上げた。昔は田舎暮らしだったけど父親に捨てられて母子で都会に出て暮らしだして…だから私は都会の空しか知らない。
田舎の空ってどんなかな?
なんて…
「
「はい?」
思わず本名を呼ばれて振り向いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます