第39話
「来年夏。許嫁に会いに近畿の七瀬組に行く。」
「へえ?」
真治が無気力な返事を返した。充に至っちゃ顔すら上げない。
「七瀬の組長は俺を小田切聡太と『シェン』に会わせてくれるそうだ。」
「小田切聡太!」
「シェン!」
2人の反応の違いに笑えて来る。
「『シェン』の本名は
「‥‥‥」
「その時は何人か護衛を連れて行く。勿論松江の組員じゃなきゃなんねえが。山口は一緒だ。」
所謂愚連隊の溜まり場のここは松江組の良いスカウト場所で家庭環境が複雑で勉強嫌いの山口友也は自分から松江に売り込んで既に松江組入りを決めていた。
「今は追い付けなくても来年夏リベンジすることも出きるかも知れねえと
そう山口に伝えといてくれ。」
俺の言葉に2人は複雑な顔で頷いた。
この2人は俺の性格も欠点もよく知ってる。逆に俺もコイツらの動かし方は分かる。出来るなら傍に置きたいがコイツらにはコイツらの考えも有るからな。
「松江に来る気があるなら一緒に来いや。」
今の俺にはこんな誘い方しか出来ねえ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます