遊戯 side;統馬
第24話
――チャリッ
微かな音に目を向ければ、片脚を立ててソファーに座る馨が、物思いに耽っていた。
『そ、それから・・・そいつ、馨さんの知り合いみたいで。
“今度は、俺が大事なものを壊す”って』
昨日の報告を聞いてから、少し馨の様子がおかしかった。
「馨」
「・・・・」
「馨」
「・・・あぁ、何だ?帝たちが着いたか?」
単車で戻った俺たちより遅い帝たちは、まだ到着していない。
大樹は下倉庫でメンテに
「いや。何かあった?」
単刀直入に訊ねれば、馨は首を傾げる。
「何でだ?」
「それ」
胸元のペンダントトップを弄る馨の手を指す。
「癖、出てるよ」
悩んでいる時や沈んでいる時の馨の癖。
「・・・いや。何でもない」
それに気付いた馨も、トップから手を離す。
「気になってるの?あのメッセージ」
――コンコンッ
返事が返る前に、邪魔が入る。
「失礼します。白虎の皆さんがお着きです」
「到着しました」
「お邪魔します」
案内のすぐ後に入ってきた煩い輩に、顔を顰める。
「あれ?帝くんとその寵妃は?」
案内役を押し退けて出入り口で部屋を見渡す4人の内、後ろに控える2人は申し訳なさそうに会釈を寄越す。
「你好(こんにちは)」
「お久しぶりです」
馨と視線を合わせ、同じタイミングで2人に同情の眼差しを送る。
「なぁ。帝くんと寵妃は?昨夜盛り上がりすぎて、まだベッドの中とか?あ、それかあれ?実は真っ最中だったり?
俺、デバガメって来る」
「総長、辞めてください。フォンさん、副総長止めてください」
お目付け役の
「苦労してるな、馬場」
「ハハハハハ。いつものことっすから」
思わずと言ったような馨の労いに、慎也は疲れたように笑いが返る。
遠くを見る眼が若干病んでいるのに、同情を禁じえない。
ただ、それ以上に思うのは――
同じチームじゃなくて良かった。
「統馬さん、声に出てます」
「あぁ、ごめん。つい、本音が」
じと目で睨んでくる慎也に謝る。
「でさぁ。帝くんは?」
「まだ着いてないよ。それから、うちの皇妃には会えないからね」
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