Q3. あなたが上司に期待することはなんですか?
■ ざっくりのまとめ ■
・上司に期待することトップは【相手の意見や考え方に耳を傾けること】【一人ひとりに対して丁寧に指導すること】の2強
・次いで【よいこと・よい仕事を褒めること】【好き嫌いで判断しないこと】【職場の人間関係に気を配ること】【仕事に情熱を持って取り組むこと】の4つ、「褒めること」は上昇傾向にあり
Q3. あなたが上司に期待することはなんですか?
(3つまで回答可能)
新入社員が、上司に期待するふるまい。
そのトップは【相手の意見や考え方に耳を傾けること】【一人ひとりに対して丁寧に指導すること】の2つ。通年にわたって40~50%近く票を集めており――2人に1人近くはこの2点を挙げたということになります。
この結果を見て私が思い浮かべたのは「1on1ミーティング」や「傾聴」でしょうか。(※1)(※2)
「1on1ミーティング」については目的ややり方によって効果が変わりますが、部下の悩みや希望を聞く機会とすれば、この上位2つの項目に沿う形になるでしょう。
「1on1ミーティング」それと「傾聴」の重要性を語られるようになって久しいですが、今の20代の価値観とは方向性が合致していそうです。
次いで優先度が高いのは【よいこと・よい仕事を褒めること】【好き嫌いで判断しないこと】【職場の人間関係に気を配ること】【仕事に情熱を持って取り組むこと】の4つ。
特に「よいこと・よい仕事を褒めること」は、2014年の18.8%から、2020年の34.0%、2024年の33.9%と、このアンケートの統計では珍しいぐらい明確に上昇しています。「褒めて伸ばす」という昨今の教育の世相を如実に反映しているのではないでしょうか。
また、【職場の人間関係に気を配ること】は27.9%と低くはないものの、Q1~Q2の設問の結果――対人関係を重視する傾向からイメージすると、やや低い感じです。
1位2位の【相手の意見や考え方に耳を傾けること】【一人ひとりに対して丁寧に指導すること】は1対1のコミュニケーションを想定しているのに引き換え、同じコミュニケーションでも【職場の人間関係に気を配ること】では集団全体にアプローチしています。
おそらくは個にアプローチするのと、集団にアプローチする。その差が現れている……
大勢の中の1人として扱われるより、ちゃんと1人1人に時間を割いて対話を試みてメンテナンスしてほしい。そんな思惑があるのかなと予想します。
なお、順位が下位の項目としては【周囲を引っ張るリーダーシップ】【仕事がバリバリできること】【ルール・マナーを守り、清廉潔白であること】【部下に仕事を任せること】の4つがあります。
いわゆる「強く尊敬できるリーダー像」は20代はあまり求めていない。「傾聴」や「対話」を重視してほしいという思惑があるように感じました。
(※1) 1on1ミーティング
上司と部下が1対1で行う面談のこと。
(※2) 傾聴
相手の立場に立ち、共感をしながら話を聞くこと。
まずは善悪の評価をせず、相手のあるがままを受け入れるのが重要とされる。
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