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思わずそう呟いてしまうほど葵の私服姿はかっこよかった。そんな天の言葉に葵は照れたように笑う。
「ありがとうございます。赤音さんは可愛いですね」
そんなストレートな言葉に天も照れるが、すぐに自分の格好を思い出すと不安になる。だがまぁ今日隣を歩く彼がいいと言うのならそれでよしとしようと天は自分自身を納得させた。
「それでは、行きましょうか」
「うん。どこいく?」
「赤音さんがよく行く場所に行ってみたいです」
葵のその提案に天は驚いた。なぜなら、天が出かける時はいつも一人で趣味である小説のための取材で、自分の行きたい場所に行くからだ。
「つまらないかもよ?そんなメジャースポット練り歩くとかじゃないし……」
「俺は赤音さんと出かけたいんです」
葵のストレートな言葉に天は少し照れる。そして、それならと自分の散策ルートをエスコートしだした。
「で、ここがよくくるカフェ。パンケーキがおいしそうなんだよね」
天は公園やらショップやらの通りをブラブラしていつもくるカフェに葵を案内した。ちょうど良いタイミングなので中に入って休憩がてらランチにする。その際に、いつも食べたくて食べれないパンケーキの話をだした。
「あれ?食べたことはないんですか?」
「大きいのよ、すごく」
「食べきれないってことですか?」
「違う……食べきれる。けど……」
天は言葉に詰まる。葵は不思議そうな顔をして天の言葉を待った。そんな葵の様子に天は言わなければならないのかと思ったが、意を決して話し出す。
「……太りたく、ないの」
「へ?」
「だから!太るの嫌なんだよ!」
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