第123話




「俺に愛されるって、

こういうことですよ」










相手の意思など、関係ない。

愛されたいと言うなら、

俺の愛を求めるなら、


いくらでもくれてやろう。







だって、俺の中で湧き出るこの感情は、



溢れても溢れてもとめどなく湧き続けるのだから。







あの人に向けられない、

持て余したこの気持ちを受け取ってくれると言うのなら、




いくらでも"代わりに"愛してやろう。







そうやって、


いつ向けられかわからない俺の"殺意"に怯えながら、



生きていても死んでいても、

永遠の地獄にもがき苦しめばいい。






震える愛菜に背を向け、ドアに手をかけた。








「……死んでも逃してあげませんから」










振り返り、


作った笑みを向けた。










「覚悟、してくださいね」












この愛は、


誰も救わない。









それでも、

心はあなたを求めてる。



求めて泣いて、

それでも湧いては溢れるこの想いは、



消えてしまえば

全て救われるのに。





でも…。






‪‪消えてもきっと、‬

‪俺の心はまたあなたに恋をして、‬






‪あなたを求‬めて泣くのでしょう








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