『僕を裏切ったのは。』

第23話


今の僕があるのは・・・

ひとりなのは・・・

僕を裏切ったのは・・・


『誰でもなく、僕自身。』


今日も、僕は自分を裏切った・・・

『平気だよ。』『大丈夫だよ。』

そう言って、また自分を裏切った・・・


本当の泣いている心を裏切っている僕・・・


『ひとりでも平気だよ。』

『ひとりでも大丈夫だよ。』

そう言い、誰かの裏切りに怯えては・・・


僕は自分自身を、裏切り怯える気持ちを隠し続ける・・・


『大丈夫だよ。』と言いながら・・・

『平気だよ。』と言いながら・・・

自分を裏切り、誰も残らなかった・・・


僕を一番裏切り続けたのは・・・


きっと、誰でもない僕・・・

裏切りに怯え、心を閉ざし・・・

暗闇の中で、ひとりがまるで・・・


『当たり前なんだ。』と繰り返す・・・


そう。ただの、言い訳に・・・

本当の気持ちを裏切り・・・

誰にも触れられぬ様に茨城で包んだ心・・・


それが、何になるのかすらも分からないのに・・・


触れば砕け散る硝子の心・・・

また自分を裏切り続け、いつの間にか・・・

ヒビだらけの心・・・



そう。裏切られる怖さに怯え、自分自身を裏切り続けたのは、僕だった・・・


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る