Period〜この血に塗れた戦争で〜

ユキとフユ@ 猫とコウモ

序章 私達の戦場

「私たちの日常」

 警告音と共にアナウンスが響き渡る


スクランブル緊急発進スクランブル緊急発進


「くそ、これだから自国製の部品を使えと言ったのに」


「変えの部品を持って来い。1機でも多く発進させろ!!」


「部品見つかりました」


「よし持って来い」


 辺りには怒号が響き渡り整備音と、機械的な重高音が響き渡る


「システム接続、CP設定起動完了、ツインドライブ起動、四肢の動作異常なし、増設ブースト装置問題なし」


 一つ一つ丁寧にでも素早く機械のシステム確認を実行する


『各小隊長に通達。準備が完了しだい出撃せよ。我が基地は攻撃されている』


『『『「了解ヤー」』』』


「武装確認、64式小銃、グレネード、着剣確認良し、通信良好。全武装オールグリーン」


 やはり準備に時間がかかりすぎる

 もう少し短縮できればいいのだが……だが命に関わることだ仕方がない


「綾波試作型「零戦」起動」


 綾波1式 派生型「零戦」

 川口重工業製、第1世代試作二足歩行型兵器、通称動く棺桶

 全高8メートル、重量58トンのアルミと鉄の塊。

 日本における、現在の主力戦機の派生型である

 いわゆるネームド専用機だ

 自慢になるがこの機体は世界に1機。私だけの機体となる


 一般的にこういう機体を戦機と戦人という2つの呼び方の派閥みたいなものがあるが、私は戦機呼びのほうが気に入っている


『理小隊長、全機オールグリーンです』


「了解した。では第4小隊各機我に続け」


 小隊長か……。私には出来すぎた役だな


『ハッチが開きます』


 一本の通信が第1小隊から飛んでくる


ことわり小隊長殿、只今沿岸砲や重砲、戦車などの旧世代の兵器にて対抗しているようです』


「なるほど。情報感謝する。ご武運を」


『ご武運を』


 相手の戦機は「鉄拳」

 汎用性の高さが特徴らしいが基本スペックには疑問が残る第2世代戦機

 対してこちらの戦機は「綾波型試作機あやなみしさくき

 日本国初のツインドライブを搭載した試作機となっている。名目は一世代機だが性能的に見れば2世代機を凌駕できる

 まあ扱いに癖があり精鋭以外扱えないことが難点だが……


 ただ203戦略戦人大隊は精鋭だと自負している

 問題はないだろう


『各小隊長へ通達。第1〜第3小隊は水際防衛か敵を引き込んでから殲滅するポケットを活用せよ。第4小隊は現在孤立無援の中奮闘している少年兵部隊の救助へ迎え』


『第1、第2、第3小隊、了解』


「第4小隊了解」


 我々は国のために戦う若者が死ぬのは見過ごせない


「……仲間を見捨てることは許されない。小隊各員に通達。孤立無援の仲間を助けに向かうぞ」


 向かっている道中で戦果などが通信から入ってくる


『小隊長、報告によると主戦線では我が大隊が圧勝を続けているとのこと』


「了解した。なら我々も急ぎで任務達成に向かおうではないか」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る