第一話 春、新たな出会い

第1話

4月。




今日は入学式という日。




朝比奈家に朝がきた




志穂が玲蘭の部屋のドアを開ける




「お姉ちゃん、朝だよ」




「うん、もう、起きてるよ、志穂」





新しい制服に身を包んだ玲蘭が姿鏡の前にいた





腰くらいまで伸びていた髪を肩まで切った玲蘭は、三つ編みをやめて、癖のウェーブのままで行くことにした





「お姉ちゃん、そうしてると雰囲気違うね。あれ?化粧もしてる?」




「さりなが教えてくれたから...少しだけ......」





「いいなぁ...春央学院大附、校則も緩いんだっけね?」





「志穂、中学になる前からそんなことを。志穂はもう一年小学校でしょ?」




「うん、明日から転校生になるわけだから、若干緊張するけどね」




「西小かぁ、どんな子がいるんだろうね。志穂、のんびりして見えるけど、大丈夫なの?」




「うん、来年からは北小の子達も一部は春央中にくるからまた一緒に遊べるし、寂しくないよ」





すると、一階から母が玲蘭と伊織を呼ぶ





「玲蘭ー、伊織くん、準備できたの?」




「はーい!」




玲蘭はネクタイを締めて、革カバンを持って部屋を出た




伊織も眠そうに部屋を出てきた




「おはよう、玲蘭、志穂」




「おはよう、お兄ちゃん。制服似合うねぇ」




「だろ?俺もそう思う」




「ナルシストだね、学校で浮かないようにね。」




「うるせぇな、小学生が浮くとかいうな。」




「3人ともさっさと朝ごはん食べにきなさい。」







母に怒られて3人はおいしい朝ごはんの匂いがする1階へ降りた

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