真実
第34話
「父さん。俺が言いたいのはそういうことじゃないんだ。
俺は、やっと琴葉に思いが伝わったのに此処で諦めるつもりはない」
『‥‥‥‥‥‥』
「俺は、ただ本当の俺を知られるのが怖いだけだ。でも、今回のことでわかった。俺は、琴葉とちゃんとぶつかる」
「例え、俺から離れていくとしてもきちんと話すつもりだ」
『‥‥‥。わかった、琴葉さんにすべて話すんだぞ分かったな?』
「はい。ありがとうございます」
葛馬はそう言って、電話を切った。
やばいっ、早くここから逃げないとバレるっ
急いで立ち上がろうとしたときだった。
私は、突然浮き上がった。
浮き上がったというよりも正確には持ち上げられたというのだろう。
「かず,,,,,,ま,,,さん?」
「まさか、全部聞いてたのか?」
「はっはい。スミマセン,,,,,」
「琴葉、悪かった」
「えっ?」
「今まで、俺がことはのことをずっと
前から知っていたってことを隠していて、ごめん」
「‥‥‥‥」
「まさか、高校生のときから両思いだったなんてな」
「そうですね,,,,,」
「あのっ!私、決して葛馬のことを知ってしまっても嫌いになんてなりません」
「本当か?」
「はい。誓います」
「12年の片思いが嘘みたいだなぁ」
「12年間?」
「ああ、俺は、18歳の春ことはを見たときから琴葉のことが好きだった」
「一緒,,,,,」
「私も、入学したばっかりのときから葛馬のことが好きでした」
「まじか,,,ハハッ」
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