第25話

次の日は、気持ちのいい朝を迎えられなかった。



夜は、寝付けなかった。

朝と言ったら、体が思っ苦しくて食欲がなかった。


鏡を見ると顔が少し火照っていた。

恐る恐る熱を測ってみると、37,6℃という微熱が出ていた。

恐らく、昨日鬼塚の看病しているときに風邪が移ったのだろう。


体もだるく、動くのが辛かったので会社に休みの連絡を入れた。


私は、幼い頃から病気には強かった。

だから、風邪は勿論、インフルエンザなんて一度もなったことがない。

なのに今回始めて風邪にかかったのだ。


こんなにつらいのかぁ。

生まれてはじめて、風邪の辛さを知って

よく風邪を引いてた虎汰朗を思い出すと

今さらながら、可哀想になってくる。




もう寝よう,,,そう思ったときだった。

玄関の方からガチャガチャとドアノブを回している音がした。

何かと思い、フラつきながらも玄関へとたどり着く。

ドアスコープからストの様子をうかがう。


すると、そこには虎汰朗が居た____

その後ろには、鬼塚も居た。



なんで二人がいるの?

ていうか、どうしてこうなったわけ?


虎汰郎は、鬼塚のことを知っているが、鬼塚は虎汰朗を知らないはずなのに?

全く頭が追いつかない!

何がどうなったの?


風邪のせいか、頭の回転が遅くなる。

ああ、どうしよう,,,,


一番この二人を合わせちゃだめなのに‥‥‥‥‥



なぜなら、虎汰朗が鬼塚のことを毛嫌いしているからだ。

虎汰朗に何度か鬼塚の話をしたら、必ず小声で”殺す”という。

しかも、たまたま外で鬼塚を見たら、影でメッチャ睨むほどなのだ。


これは、まずい,,,,





どうしたらいいの‥‥‥‥‥‥‥?

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