第15話

入って見えたのは、鬼塚龍介の顔だった。

彼は、すぐに立ち上がる。

身長は、190近くありそうだった。

170のワタシに勝てるのかと思うくらい大きかった。

筋肉量もすごく、

その上身長もあるのでとても大きく見えた。


「白那、何しに来たんだ?」


「まさかとは、思うが白那お前が秘書の仕事をするってか?」


「無理だろうな。ハハハ。お前みたいなバカなやつに務まるわけない」


ここまで、嫌なやつだとはさすがの私も思わなかった。

ていうか、私の存在自体気づいてないな。

まあ、白那の影にいるから仕方ないか。


白那の隣に立って目立つよりも、こんなふうに

少し人見知りしているくらいがちょどいいのだ。

‥‥‥‥と、白那が言っていた。


すると、隠れている私に気づいたのか私に近づいてきた。

彼は、自分の顔を私の顔に近づけた。


「もしかして、新しい秘書ってお前か?」


「は、ハイ。そうです‥‥‥‥」


なぜかわからないが、心臓がバクバクいっている。

だんだん、声も小さくなっていく。

何なのだろうかこの気持は、

怖くて、怖くて、仕方がなかった。


「なまえは?」


「え?あっ、申し遅れました。

 私は、白波蒼葉しらなみあおはって言います。

 鬼塚副社長の新しい、秘書としてこっちに移動してきました」


「ふーん。あっそ」


「じゃあ、これからよろしく」


白波しらなみちゃん」


「よろしくおねがいします」



直感だが、これから大変そうだ。

        私は、そう思った。

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