第28話
「百合、心配するな」
数歩後ろを歩いていた私の目の前まで戻ってくると、やっぱり颯は分かっていた。
「心配するな、俺がいる。秋も透も、百合の味方だ」
「はやて‥」
「それに親父とお袋は百合のこと気にいる」
「そんなこと‥」
「俺が言ってるんだぞ?信じられないか?」
私の目線に合わせ屈む颯。
優しい眼差しに大きな手で頭をなでられると信じられないわけがなかった。
「ふっ‥もしなんかあったとしても俺がぶっ飛ばすから安心しろ」
「なにそれ‥」
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