第4話

「ね、百合ちゃん!とりあえず落ち着こうか?」




「いや!!!」




最近分かったことだけど、こうなった百合ちゃんはもう絶対言うことを聞かない。



だから‥



「いやーーっ!!!」



颯が無理やり俺から引き剥がし、百合ちゃんを荷物のように肩に担ぐとリビングをそのまま出て行った。




あーあ。

颯の我慢の限界だったな‥




「怖かった‥

大変でしたね透さん」



青い顔でキッチンから声をかけてきたのは、朝からここで朝食を作ってたのだろう直樹。



ずっと直樹はあの二人のやり取り見てたのか‥。お前の方が大変だったな。



「と、とおるさん??」



「いいこだなぁお前は」



訳がわからないという直樹を抱きしめ、俺も朝食を作ってもらうことにした。

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