第43話
「百合さん…!!」
潤む直樹の瞳。
そして何を思ったの勢いよく百合に両手を広げてやがるから
「うっ…!」
「直樹!!」
百合の体を引き、俺に向け胸に包めばその瞬間直樹の腹に入れたパンチ。透がすぐさま直樹に駆け寄っていた。
「はや、はやて?」
俺の片手で充分包まれる百合は何が起きているか理解していないよう。
「透!その子犬に調子乗んなっつっとけ!」
それだけ言えば百合の肩を抱き部屋から出て、俺らは寿司屋を後にした。
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