第7章

第28話 捕虜となったアウレリャノ・ブエンディア大佐は銃殺隊の前に引き出される

158ページまで読んだ。


アウレリャノ・ブエンディア大佐が、同志であるヘリネルド・マルケス大佐と共に政府軍に捕らえられる。大佐は死刑を宣告され、見せしめのためにマコンドへ移送されることになる。ウルスラは、マコンドへ移送されてきたアウレリャノ・ブエンディア大佐と面会するが、腺病質だった息子が威厳に満ちた軍人に変貌したことに驚く。


アウレリャノ・ブエンディア大佐は、自身の特別な能力について考えていた。彼は思春期を迎えたころから予知能力と呼べるものが備わりはじめたのだ。そのおかげで何度も暗殺の危機を避けることができた。いま死刑を宣告されているが、その予感がないことをどう解釈すればいいのか考えていた。


政府軍は、アウレリャノ・ブエンディア大佐を処刑する勇気がなかった。マコンドの周辺では、


――大佐を処刑した者は逃げ隠れしても必ず殺される。


という噂で持ち切りだったからだ。死刑執行の責任を取りたくない政府軍の将校たちがなかなか処刑に踏み切れない中、政府の命令によりロケ・カルニセロ大尉が処刑の責任者に選ばれる。


ロケ・カルニセロ大尉は、処刑に気乗りしなかったが、アウレリャノ・ブエンディア大佐を刑場に引き出すが、そこへ大佐の兄であるホセ・アルカディオが現れて処刑を妨害する。ホセ・アルカディオの猟銃の照準は、ロケ・カルニセロ大尉に合わせられていた。


――撃つのは待ってくれ。あんたが来てくれたのは、まさに天の助けだ。




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