第45話

『ふ、ふ、ふふふふーん、るーるー』




「何、ごきげんじゃん」




『ふはっばれた?』




「ばればれだろ。」




何があったか、詳しくは言えないけど、聞いて欲しいと言わんばかりの目で快を見る。




クリスマスライブ当日の楽屋。




「…何?」




『え、聞きたい?!』




「言いたいならどーぞ?」




『えーしょうがないなぁ…(笑)今日のためにいろいろ準備してきたんだ~』




「ライブ?まぁ、俺も話すこととか考えてはきたけど…。リハから大幅に変えるのやめてよね」




『はーい』




あんまり突っ込んで聞かないのは、気遣いなのか、興味ないだけなのか。




スマホを操作しながら、差し入れのお菓子を頬張っている快を横目に、リュックの中身を整理する。




未緒さんに相談に乗ってもらった、夕さんへのプレゼント。




綺麗にラッピングされたそれを、潰さないように一番上に入れて、リュックをそっと荷物置きに置いた。




ライブももちろん楽しみで緊張してるけど、ライブ後に夕さんに話があると伝えているので、今日は朝からそわそわしている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る