第8話

その男の人は車を走らせた




「君の家は?名前は?」




「…」




「何故、何も答えない!」




「…」




声が出ない…どうしたら…





そうだ!こうしよう!




私は泣きながら、喉と口に手をあて、ジェスチャーをした




「うん?もしかして…君、喋れないのか?」




私は頷いた





男の人にやっと解って貰えて嬉しかった

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