ヨカゲシノブの事情
サイノメ
第1話 ヨカゲシノブの姿
大量のライトを浴び舞い歌っている。
そこにわたしがいた。
とは言え現実のわたしのダンスをスキャンしている訳ではない。
あくまでネット上のアバターモデルが踊っているだけ。
身体を動かすことは嫌いではないが、優雅に動けるかと言えばそうとは言い切れない。
むしろ、無駄な動きの少ない機械的な動きと指摘されるのが現実だ。
そんなわたしがある日、アバターモデルの出来の良さからかネット系の芸能事務所からスカウトが来たのだ。
現マネージャー曰く、モデルではなくわたし自身の魅力だと言うが怪しいものだ。
正直、芸能活動とかにまったく興味がなかった。
ただ自分の目的を達成するためには都合が良かったので、これ幸いと契約書にサインしたのだった。
そして、ネット社会のどこにでもいるヨカゲシノブから、ネット芸能界のトップアイドル『ヨカゲシノブ』になるまで、さほど時間はかからなかった。
ただ、わたしと『ヨカゲシノブ』に差は日に日に大きくなっていく。
いつしか『ヨカゲシノブ』はわたしの手の届かないところに言ってしまうのでないか?
そう悩んでいた時だった、わたしの前に彼女が現れたのは。
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