第33話

もうあたしには一生、用がないもの。



「ほらほら」



「え?なんですか、凛さん!?」



ニヤーっと笑ってあたしの背中を押す凛さん。



「ぴーちく、ぱーちく言ってないで!!」



「うぉぉぉぉっ!?花音さん!?」



バターンっとドアを壊す勢いで花音さんが入ってきた。



え!?

今日は一体なんの日ですか!?



「さっさとソレに着替えなさい!!それとも何!?着替えさせてほし…」



「すみませんでしたー!!」


身の危険を感じたあたしは全力で謝罪した。



「話は後!!ホレっ着替えた、着替えた」



「着替えるって、コレにですかっっ!?」



嘘ですよね!?



しかし、二人は妖しく笑うばかり…。



えー、マジっすかぁ…。


「5秒でね!!」



「5秒は無理っす!!」



どんな早業!?



「やっぱり手伝っ」



「すみませんでしたー!!せめて1分!!1分下さい!!」


「1分ね!!」



「1分過ぎたら、開けるわよ」



「らじゃー」



楽しみね!!


ねー!!



なんて言いながら、二人が出ていく。



あたしは、ソレを手にしてため息をついた…。




今から、何が始まるんだろう……(汗)

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