第22話

「あたしぃ"チビ姫"ちゃんと友達になりたいんだけどぉ…」



なぬ!?

嘘つけぇ!!



あたしを見る目は笑ってない。



八雲さんからは見えない絶妙な位置だから、声だけを聞けば、友好的に聞こえる。



麻「知り合い?」



「ううん」



ジッと見る麻也の視線に気づいたのか、女の子は今度こそ"本当に"笑った。



ナチュラルメイクに、綺麗に巻いてフワフワの髪。



この中で、一番可愛い子だと思う。



「"チビ姫"ちゃん。お名前教えてぇ?」



や「言わなくていい」



「そんなぁ、酷いですよぉ。八雲さぁん」



や「………」



シワっっ!!

八雲さんシワっっ!!



眉間にギギギっとシワを寄せる八雲さん。



麻「あんたさぁ、さっき桂が言ったこと聞いてなかった?」



「聞いてましたよぉ。でもぉ、これだけの量をぉ竜希さんだけが運ぶなんてぇ、可哀想」



💢💢💢💢💢



あああ…。

麻也までシワが…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る