ガトーショコラの甘さだけ
@____0l____
第1話 こんにちわ、あの頃の私とあたらしい自分。
進むはずもないこれからの話と
結露していたグラス。
その気も現実味もないくせに
そこに自己価値があるかないかを
他人で試そうとしていたのは未熟な部分だった。
質問に対して
私が最も嫌う、「わからない。」
という返答が変にその場の空気に馴染んでいた。
自分自身、1度でも興醒めしてしまったのは
まだ期待していたかったから
だと思いたい。
怒涛の日々で
気づけば5年が過ぎて
あの時に捨ててしまったものとは
会うこともなくなった今日この頃。
もう苦手なことは何かわかっていて
恐怖を覚えたら安心できる材料を探すようになっている。
変われていないのは極端な性格。
それ生き辛いよ
好きだけどね
と言われたのにはどんな解釈をすればいいか
未だにわからずじまいのまま。
何不自由ないと見えているはずの
毎日にいよいよ苦労するべき瞬間に直面することを後流しにしてきたのは
怠惰さ、そして野望。
あんなにたくさんの物事を
諦めてきたくせ
今後に及んでなお、何かを望んでいる自分に
嫌気が差している。
その故に、本来なら
手に入らなかったものを
手にしたのかもしれない。
でもそれは私にはきっと抱えきれないくらい
贅沢なものなんだろう。
そこには足りないくらいの
感謝が必要だったはずで。
心を預けるということは
それを癒すのも、傷をつけるのも自由。
そしてそれを選ぶか選ばないかを決めるのも自分自身。
世の中は思っているよりも甘ったるい。
もっと言うと単純にできている。
だからこそ残酷なことも多いんだろう。
あの頃のあの子は今の私に何を思うのか、
絶望はたまた希望。
ちっとも変わってないじゃん、あんた。
相変わらずかっこ悪いな。
って、笑ってくれもいいかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます