第24話 GW 1日目 クリスティーナ家の予定
特にやることがない、大人は全員お出かけの準備のため忙しい。誰か来てくれないかなー、杏奈ちゃんとかが。
ピンッポーン
そんなことを考えているとピンポンが鳴る。どうやら誰か来たようだ、本来ならお母さんが誰が来たかを確認するが忙しそうだし代わりに出るか。カメラ越しに見てみると泣いている杏奈ちゃんがいる。
「お母さん杏奈ちゃんだから代わりにでるよー」
「わかったー」
急いで玄関まで行き扉を開ける。
「みーぐぅんとはなれたくなぃよー」
開けた瞬間杏奈ちゃんがタックルするような勢いで抱きついてきた。あまりの強さに後ろに倒れそうになるが何とか踏みとどまる。なんか既視感があるな。
「どうしたのそんな泣いて」
「うーうー」
泣いていて聞こえないようだがどうしたものか、悩んでいると声が聞こえてくる。アリシアちゃんを抱っこしたシャルさんがやってきた。
「未来くんごめんねー杏奈ちゃんが迷惑をかけて」
「いえ全然大丈夫ですけど、どうしてこんなに泣いているんですか?」
「あーそれはねー、ゴールデンウィークだし実家に帰省しようと思ったの。それで杏奈ちゃんに少しの間未来くんに会えないことを伝えたら嫌だーって言って未来くんのとこにきたの」
「あーそういうことなんですね」
なんだかんだ言って杏奈ちゃんとは2歳前後の頃から毎日会ってるしな。毎日あっているのに会えなくなると確かに少しは寂しい感じはするな。えっとどう声をかけようか。
「杏奈ちゃん杏奈ちゃん少し聞いてくれるかな?」
「ヒグッふぅーなにみーくん?」
「僕もね杏奈ちゃんと会えなくなるのは悲しいけど、少しの間だから我慢できるかな?帰ってきたら何でも言うこと聞くからね、もしよかったら泣き止んでくれないかな?」
「ほんとうになんでもきいてくれるの」
「うんうん何でも聞くよ」
「わかったがまんしゅる」
「ありがと」
僕からも杏奈ちゃんを抱きしめる。ふぅー何とかなったー、何となくの勢いで何でも言うこと聞くと言ったしまったが相手は幼稚園児だし大丈夫だろう。
「ごめんねー本来は私が説得しないといけないのに、未来くんに頼って」
「いや全然いいですよ、僕はあんまり杏奈ちゃんが泣いている姿を見たくないんで」
「そっかーでも本当にありがとうね」
「……にーに」
アリシアちゃんがどうやら起きてしまったようだ、シャルさんがアリシアちゃんを下ろす。
「アリシアちゃんごめんね騒がしくしちゃって」
「にーに」
そう言ってアリシアちゃんも僕に抱きつく、まさに両手に花の状態だな。
「本当にこの子達は似てるわね」
この姉妹が似ているってあなたの娘ですよシャルさん。2人とも抱きつくのが好きそうだけど親のシャルさんも抱きつくのは好きなのだろうか?お母さんに聞けばわかるか。
「そういえばいつから行くんですか」
「明日からの日月火水の3泊4日向こうに泊まるわね」
明日からいないってことはどこにも出かけない日はぼっち確定ってこと?
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