第38話

その可愛い男と目が合った


咄嗟に喉を震わせ、声を出す




「あ…


ぉ、俺、翔太!


花嶋 翔太って言うんだ


よろしく!」




最初はちょっとどもってしまったけど、笑って誤魔化す


可愛い男は翔太を数秒間見詰めて、言葉を返してくれた


その間が、とても恐かった




「……藤 駆琉


………よろしく…」




ドキンッ と、胸が1つ高鳴った


相手はちょっと可愛いだけの男だというのに、動悸はなかなか治まってはくれなかった


一体、どうしたと言うのか…

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