第2話

「啓太ぁー!!


宿題見せてー!!!」


「浩介…


また宿題やってきてないのか…」




呆れた様にオレの目の前に立つ男、

志田 浩介(シダ コウスケ)を見上げる


浩介はオレ、咲藤 啓太(サキフジ ケイタ)の幼なじみで、オレの好きなヤツ


この “好き” は、友達としてじゃなくて、


その…


Loveの方の意味で、だ…


でも、コイツはオレが浩介のコト好きなのを知らない


ていうか、知っているハズがない


オレはそんな素振りなど微塵も見せてはいない


だって、

男が男を好きだなんて、オカシイだろ…?




「ね!


お願いっ!!」




浩介が顔の前で両手を合わせお願いしてくる



まったくしょうがない…




「…ったく


早く返せよ?」




そう言いながら宿題のプリントを浩介に渡してやる




「!


ありがと!啓太っ


次の休み時間に返すな!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る