第53話

翠龍「フンッ


貴様等、人に用などない


紅龍、さっさと行くぞ」


紅「ハッ

ヤなこった」


翠龍「そうか


なら、無理矢理連れて行くまでだ」


紅「やれるもんならやってみろ


但し、信哉に何かあったら容赦なく殺す」




紅の最後の言葉はドスがきいていて、本気だという事がよく解った




翠龍「フンッ


では、無理矢理連れて行ってやろう」




ゴォッ!! と、翠龍の周りから大量の水が紅に襲いかかってきた


紅は信哉を抱えて飛ぶ


水は紅と信哉を追って、跳ね上がる


紅は信哉を一旦上の方に置くと

翠龍に向かって大きな炎の玉を放つ


翠龍の前には、分厚い水の壁が出来

紅の放った炎の玉を飲み込んだ


火と水では、水が強いのは、自明の理


紅の放った炎の玉は、消えた


そしてその水が紅を目掛けて飛んで来る


次の瞬間、翠龍の水がパンッと消えた




紅「どうした?


オレを無理矢理連れて行くんだろ?


ほら、やってみろよ


テメェのお得意の水でオレを捕まえれば良いじゃねーか」


翠龍「フンッ

黙れ


すぐに捕まえてやるさ」


信哉「紅!!


後ろっ!!」




信哉が叫んだ頃にはもう遅く、紅は翠龍の水の玉の中だった

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